医学博士「ドクターりん」と出会って|鬱から社会復帰へ。背中をそっと押してくれた優しい声

彼女の存在に、私は救われた。
はじめて医学博士「ドクターりん」さんと出会ったのは、少し気持ちが沈んでいたときだった。
鬱から社会復帰するために、どうやって自分を立て直していけばいいのかもわからなくて。
でも、りんさんはこう言ってくれた。

「まだ回復には早いから自分をまだ休ませてあげないと」

そのひとことに、張り詰めていた何かが、ふっとほどけた。
涙が出そうになった。私のことを何も知らないはずなのに、なぜか、わかってくれているような気がした。

優しいのに、どこか見透かされているような言葉。

リフレクションリフレーミングの会に参加したのも、最初は軽い気持ちだった。
「おもしろそう」「何か学べそう」「誰かと出会えそう」──
そんな、知的好奇心と少しの人恋しさ。でもそこにあったのは、知識だけではなかった。

優しいのに、どこか見透かされているような言葉。
「無理しなくていいですよ」なんて、言葉にするのは簡単だけれど、りんさんの声には、その裏に“本気でそう思ってくれている”温度があった。

リフレクションとは? =自分をやさしく振り返ること

自分の心や行動を、静かに振り返って見つめ直すこと。 たとえば、「あの時どう感じてたんだろう?」と自分に問いかける時間です。

リフレーミングとは? =見え方を変えて、自分を励ますこと

ものごとの見え方や意味を、別の角度からとらえ直すこと。 たとえば、「失敗しちゃった…」を「成長のきっかけだったかも」と見直してみるような視点の転換です。

ノートに綴った、「ドクターりん」の言葉

会のあと、私はノートを開いた。
そこに綴ったのは、「ドクターりん」さんの言葉。

「あなたは特別な人ですよ」
「たくさん種を蒔いているのだから、花が咲くのは当然」

医学博士・ドクターりんさんから言われて嬉しかった言葉。嬉しくて思わずノートに書き留め、見返している。

私はこれまで、過去を振り返らずに生きてきた人間だった。
ただ頑張って、走って、結果を出すことだけを大事にしていた。
でもこの1ヶ月で、少しずつ自分を振り返るようになった。

今日は調子が良かった。
昨日は頑張りすぎたかもしれない。
来週は、もう少しゆっくりしよう。

そんなふうに、自分の波を感じ取れるようになってきた。
波にあわせるように自分を労わる。
それが、私にとっての「背中を押された」ということだったのだと思う。

後編では、そんな「ドクターりん」さんがどんな人生を歩み、
なぜ「声」と「論文」を通して人とつながろうとしているのか。
研究とやさしさのあいだで生きる、その哲学に迫っていきます。

(後編につづく)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

たなかえりのアバター たなかえり ACSURE編集長

「信頼できる人に、ちゃんと出会える。そんなメディアを目指しています。」