急がないことに、ちゃんと理由がある
今日は、風がやさしかった。
ベランダのタオルが、なびくでもなく、ただそこにいた。
きみは、急げなかった日ってある?
やることは山ほどあるのに、
なぜか動けない、そんな日。
ボクはハムスターだから、
“やらなきゃ”って気持ちは、ちょっとわからないけど、
“動けない気分”っていうのは、なんとなく知ってる。
だって、
急がないってことにも、ちゃんと理由があるんだよ。
それはね、
「今じゃない」って、心が小さく教えてくれてるだけ。
誰にだって、
止まる日がある。
それはサボってるわけでも、ダメになったわけでもなくて、
「やさしさの速度で進んでるだけ」なんだ。
ボクは、回し車を回さない日もあるよ。
ゴロゴロして、ただ見てるだけの日だってある。
でもそれでも、
ちゃんと“今日”は動いてる。
ねえ、もし今日、うまくいかなかったとしても、
それはきみがゆっくり深呼吸してるってことかもしれない。
急がないでいいんだよ。
急がないと見えない景色も、あるからさ。
モッシュより
(寝てるようで、ちょっと聞いてる)