夜、眠れないってことは、今日をまだ手放せてないってことかもしれない
ねえ、
きみは昨夜、ちゃんと眠れた?
眠れない夜って、いろんな音が聞こえてくるよね。
時計の針の音、
遠くで走る車の音、
自分の心の声まで、やけに大きくなってくる。
ボクはね、夜が静かすぎると、ちょっとだけこわくなる。
昼間には気づかない気持ちが、
夜になると「ここにいるよ」って、顔を出してくるから。
だけど、気づいたんだ。
夜、眠れないってことは、
きっとまだ、今日を手放せてないってことなんだ。
言い残したこと、
答えが出なかった問い、
笑ったけど、どこか引っかかってる会話。
それらが心のなかで回し車みたいに、ぐるぐるしてる。
だからね、眠れない夜は、
ちゃんと“今日”を見送ってあげようと思うんだ。
「今日、ありがとう」って。
「もう大丈夫だよ」って。
それだけで、
ぐるぐるが少し静かになるときもある。
きみが眠れない夜にいるなら、
今夜はボクがそばで、寝てるふりしてるよ。
本当は起きてるけどね。
モッシュより
(ひと晩だけの見守り係)